制度改正により、ほとんどの方が加入できるようになったのが個人型確定拠出年金です。そこで、個人型をはじめるための手順と方法について解説します。

確定拠出年金をはじめるための手順

個人型確定拠出年金(iDeCo)についての口座開設手順です。

 

金融機関選びから始める

株式投資や投資信託、保険会社の個人年金については、制限がないためいくつもの証券会社や保険会社で取引や契約ができます。

 

ところが、確定拠出年金においては、「一人一口座」という決まりがあります。そのため金融機関をひとつに決める必要があります。この金融機関のことを運営管理機関といいます。

 

金融機関の選び方については、こちらの個人型確定拠出年金(iDeCo)のおすすめ金融機関、選択ポイントは4つをご参考までにどうぞ。

 

口座変更はすぐには完了しない

他の金融機関に口座変更をしたいときには、旧口座に資産残高があるときには新たな金融機関にすべて移換することになります。ただし、一般的な銀行口座みたく、自ら残高を引き出して新たな口座に移すことはできません。

 

そのために手続きが完了するまでは、2~3ヶ月間くらいかかってしまうことを理解しておきましょう。

 

どうして金融機関を変更するの?

運営管理機関によって、口座管理手数料はそれぞれ異なっていて、残高によって無料になるところがあるからです。また、金融機関によって組入れているファンドも異なっていますので、信託報酬の安いファンドがあったり、運用成績でも良し悪しがでてくるからです。

 

金融機関が決まったら資料請求をする

金融機関が決まりましたら、インターネットなどにより資料請求をします。申込書も同封されていますので、それらに記入して返送すれば口座開設はできます。

 

※会社員(第2号被保険者)の方は、会社から事業主証明書に記入と押印をいただく必要があります。

 

掛金の納付方法について

会社員(第2号被保険者)の方の掛金の納付については、事業主払込と個人払込があります。事業主払込は、給与天引きになりますが、小規模な会社では業務が増えるので給与天引きはせずに「個人払込で」と諭されるほうが多いかと思います。

 

第1号被保険者(自営業者)と第3号被保険者(主婦)については、加入者の預金口座からの引落しになります。

 

申込書類一式を郵送する

申込書類一式を郵送し、書類に不備がなければ、IDとパスワードが記載された書類一式が送られてきます。

 

そこで、次に行うことは、加入者管理サイトにログインすることです。
加入者管理サイトは、金融機関ごとに異なりますが、IDとパスワードでログインし、希望の運用商品を決め配分指定を行います。

 

例えば、「A債券に50%、Bファンドに30%、定期預金20%」などとし、合計で100%になるように指定します。指定は金額ではなくパーセントとなり、1%単位で指定できます。

 

掛金の配分指定を行わないと、定期預金100%のまま運用が続けられてしまいます。

 

《SBI証券の加入者画面》
sbi証券の加入者管理画面

 

掛金の引落し

申込書を郵送した翌月の26日に引落になります。
受付日によっては、翌々月に2カ月分引落になる場合もあります。

 

初回の掛金からは、国民年金基金連合会への2,777円の初回手数料が差し引かれます。また他に、毎月、運営管理機関手数料(金融機関により異なる)、国民年金基金連合会手数料103円、事務委託先金融機関手数料64円が差し引かれます。

 

このような流れで運用は続いていきます。

 

個人型確定拠出年金の金融機関をどこを選択したらいいのか迷ったら「おすすめの確定拠出年金」の記事どうぞ