確定拠出年金の受取り方法はどうなっているのでしょうか。また、加入期間と受給開始可能年齢の関係についても解説します。
2017/10/02 11:36:02
確定拠出年金の受取り方は3種類
確定拠出年金を受取る方法としては以下の3つがあります。
- 老齢給付金
- 障害給付金
- 死亡給付金
老齢給付金とは、解約して現金を引き出す方法のことをいいます。
老齢給付金と障害給付金は、年金形式、または一時金で受取ることができます。
一時金で受取れば、 退職所得となり、退職所得控除が適用されるので、勤続年数によっては非課税で受取れる場合があります。
退職所得控除とは?
勤続20年以下と20年超で計算式が異なっています。
- 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合には、80万円)
- 勤続20年超:800万円 + 70万円 × (A勤続年数- 20年)
勤続19年ちょうどで退職した場合は、上の計算式から760万円が退職所得控除になります。
つまり、他に退職金があっても、確定拠出年金と合わせて760万円以内なら税金はかかりません。無税です。
勤続19年2ヵ月などでは、端数月は切上げになりますからこの場合は、勤続20年で計算します。従って、800万円になります。
年金として受取れば公的年金控除が使える
年金として受取れば、雑所得として課税されるため公的年金等控除が適用されます。
そのため、受取った年金収入そのものに税率を掛けるのではなく、割合や控除額を差し引いて雑所得を算出します。公的年金控除については、国税庁のホームページをご覧ください。
以上のように受取り方によって税金の種類が違ってきます。
また、障害給付金での受取は、どちらも非課税です。 死亡は一時金のみの受取になりますが、相続税等の対象になります。
確定拠出年金の加入期間と受給開始可能年齢の関係はどうなっている
59歳の方が確定拠出年金に加入しても60歳から受取ることができるのですか?
確定拠出年金は、加入期間と受給開始可能年齢は決められています。59歳の方は、65歳からになります。60歳から受取るには、10年以上の加入期間が必要です。ただし、企業年金の資産を受け継いだ場合には、その企業年金の加入期間も含めることができます。以下の表でご確認ください。
通算加入期間 |
受取開始年齢 |
---|---|
1ヵ月から2年未満 |
65歳 |
2年以上4年未満 |
64歳 |
4年以上6年未満 |
63歳 |
6年以上8年未満 |
62歳 |
8年以上10年未満 |
61歳 |
10年以上 |
60歳 |
まとめ
確定拠出年金を受取る場合には次の3つがあります。
- 老齢給付金
- 障害給付金
- 死亡給付金
老齢給付金は、年金方式と一時金方式はがあります。
年金方式なら公的年金控除、一時金なら退職所得控除がつかえます。
障害給付金は、どちらの受取でも非課税です。 死亡は一時金のみの受取になりますが、相続税等の対象になります。
以上、確定拠出年金の受取りについて知っておきたいことでした。