2016年12月19日に東京海上日動火災保険から「ちょいのり保険(1日自動車保険)」の商品改定のリリース発表がありました。その内容について新旧、そして他社と比較してわかりやすくご紹介します。
2016/12/21 15:25:21
東京海上日動・ちょいのり保険の利用件数
ちょいのり保険(1日自動車保険)の利用者は、どのくらいいるのかな?なんて思っていたら、タイミングよく東京海上からマスコミ向けにリリース発表が行われました。それを見るとちょうどそこに累計利用申込件数が掲載されていました。
その数、284万件(2016年10月末時点)となっています。ちょいのり保険は、2012年1月から販売がされていますので、そこから4年10カ月です。これから計算してみると、1カ月あたり約48,000件、1日あたり1,600件の利用者がいたことになります。
儲けからみるとどうなのか、多いのか、はたまた少ないのかはわかりませんが、1日自動車保険は、他に三井住友海上が販売している「1DAY保険」、あいおいニッセイ同和損保の「ワンデーサポーター」もありますので、個人的には「結構利用者はいるんだな」と感じたしだいです。
さて、本題の改定(2017年4月1日以降に保険責任を開始する契約が対象)ですが、ちょいのり保険(1日自動車保険)の内容がどのように変わるのか以下をご覧ください。
ちょいのり保険の改定
現状のちょいのり保険の内容と改定後の違いをご覧ください。
ちょいのり保険の当日申込は24時間補償ではない
ちょいのり保険は、当日申込みにより補償開始する場合には、申込完了時点から申込日の24:00(深夜0時)までとなっています。 つまり、当日申込みの場合には、申し込み時点から24時間ではありませんからまるまる1日分の補償はありません。午前0時をまたがる場合には2日間の申込みが必要になってしまいますから料金は1,000円(車両補償なしプラン)になります。
まる1日利用できなくても500円(車両補償なしプラン)という点になんとも納得のいかない感をお持ちの方は結構いたのかと思います。
そこで、この点を1日単位から24時間へと改定し「保険責任開始時刻から24時間」となります。三井住友海上の1DAY保険やあいおいニッセイ同和損保の「ワンデーサポーター」では、24時間補償になっていますから、この点については並ぶというところでしょうか。
被保険者を複数人設定できる
知り合いから借りた車でドライブに出かけたときに、運転を交代することもあります。
このようなときにお互いが1日自動車保険等に加入していないと、万が一の事故の時に補償されません。
現状ではこのような場合には、車を運転する方それぞれが事前登録や加入申込みの手続きをしておく必要があります。
改定後は、「1度の申し込みで最大3人まで被保険者が追加登録できる」、つまり合計で4人補償まで登録できるようになります。
料金についてですが、現状は割引はありませんので、ドライバー1人500円、2人1,000円、3人1,500円、4人2,000円となっています。
改定では、1人追加で1,000円(500円+500円)のところ、250円割引になり750円です。さらに2人追加でも3人追加でも同じく750円でOKです。現状では3人追加なら2,000円なので、1,250円の割引になります。
この方式を「追加保険料定額方式」といい、業界初ということになるので、この点は一歩リードというところでしょうか。
3つ目の改定:車両補償ありプラン(プレミアム)が新設されます
現状は、車両補償ありとなしの2つのタイプがありますが、これに加え、車両補償ありプラン(プレミアム)が新設されます。現状の車両補償ありのプランは、免責金額が15万円となっています。
これがプレミアムでは、車両補償の免責金額は、10 万円になります。さらに弁護士費用等補償特約がセットされます。料金は1日あたり1,800円です。
対物超過修理費用等補償特約の自動セット
三井住友海上の「1DAY保険」やあいおいニッセイ同和損保の1日自動車保険「ワンデーサポーター」には、対物超過修理費用特約が付いていますが、ちょいのり保険にはありません。
この点を改定により、全てのプランに「対物超過修理費用等補償特約」を自動セットされるようになります。
対物超過修理費用特約とは?
相手の車の修理費が時価額より高くなったときに補償される特約です。古い年代物の車などは、時価額はほとんどありませんが、部品交換や板金修理、塗装などをするとなるとそれ以上に修理費用が掛かってしまうことがあります。このようなときに役立つ特約です。
まとめ
ちょいのり保険は、2017年4月1日以降に補償開始されるものから以下のように改定が行われます。
現状 |
改正 |
申込完了時点から申込日の24:00(深夜0時) |
保険責任開始時刻から24時間 |
ドライバーが複数人の場合には、1人ずつ申し込む |
被保険者を複数人設定でき、割引が適用になる |
車両補償ありのプランは、免責金額が15万円 |
車両補償ありプラン(プレミアム)が新設され免責が10万円になる。弁護士費用特約も付く。料金は1日あたり1,800円。 |
対物超過修理費用特約はない |
全プランに対物超過修理費用特約が付く |
以上、「ちょいのり保険(1日自動車保険)が2017年4月1日から改定されます」でした。
1日自動車保険の比較は、こちらの1日自動車保険の比較。ちょいのりと1DAYなどどこがいいの?をご覧ください。