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車が盗難された。こんなときに車両保険は役に立つのでしょうか?
その前にまずは、自動車の盗難件数がどのくらいあるのか調べてみましたのでご覧ください。


 

2017/12/28 18:20:28

自動車の盗難件数はどのくらい?

全国で自動車盗難件数はどのくらいあるのでしょうか?

 

警察庁の犯罪統計資料によりますと、平成29年1月~11月において自動車盗難の認知件数は、9,389件ありました。平成28年1月~11月までが10,841件でしたので1,452件は減少していますが、全国で毎月800件以上、1日あたり約26件の車が盗難にあっていることがわかります。

 

ワースト4車種

それではどんな車種が盗難被害にあっているのでしょうか?

 

一般社団法人・日本損害保険協会の第18回自動車盗難事故実態調査結果によりますと、自動車盗難の防止対策の一環として、損害保険会社が2016年11月に保険金を支払った事案に結果が出ています。

 

こちらによりますと、ワースト4車種はプリウス、ハイエース、ランドクルーザー、アクアとなっており、3年連続で順位に変動がありません。

 

高級車ばかりが狙われるのかと思いましたがそうではないようです。海外で人気のある車種が標的になっているのがわかります。

 

 

盗難発生場所のワースト順位

2016年度 自動車盗難事故実態調査 結果報告、2016年11月調査によりますと次のような盗難場所と件数になります。

 

  1. 自宅屋外 95件
  2. 契約駐車場 87件
  3. 通勤先駐車場 20件
  4. 自宅屋内 12件
  5. 契約駐車場 5件
  6. 路上 2件
  7. その他 24件

このような結果です。通勤先駐車場でも盗難にあうのは意外でした。

 

車両盗難被害のワースト都道府県10位

2016年度 自動車盗難事故実態調査 結果報告、2016年11月調査。

 

  1. 大阪府 68件
  2. 愛知県 42件
  3. 千葉県 35件
  4. 茨城県 33件
  5. 埼玉県 31件
  6. 神奈川県 13件
  7. 兵庫県 13件
  8. 東京都 9件
  9. 三重県 9件
  10. 栃木県 7件
  11. その他 41件

 

大阪府は2013年11月調査では第4位でしたが、その後の調査では愛知県と1・2位を競っています。

 

愛知県は、2013年11月調査で第2位。
2014年11月調査で第1位。
2015年11月調査で第1位。
そして2016年11月調査で第2位。

 

このように愛知県も常に上位に顔を出す不名誉な記録となっています。もちろん愛知県自体が悪いわけではありませんが、なぜ愛知県や大阪は盗難が多いのか疑問ではあります。

 

関東は、すべての都・県が入っていますが、特に千葉、茨城県は車両盗難に注意されたほうがよろしいようです。

 

それでは、お待たせしました。次は本題の「盗難と車両保険」の関係です。

盗難でも車両保険が支払われないこともあるの?

車両保険には、一般タイプと限定タイプという2つの種類があります。一般タイプはオールリスクとなっていて、限定タイプは保険料を安くできるタイプで「エコノミ-」や「車対車+A」という名称を使用しています。

 

どちらのタイプであっても「盗難」は補償されます。

 

しかし、特約等で「盗難対象外」として契約できるものもありますから、こちらでは盗難は補償されませんから十分注意して契約したいものです。

 

そして車両保険に加入していれば、すぐに、そしてすべてのケースで保険金が支払われるのかいうとそうではありません。

 

車両保険金が支払われるまでは日数がかかります。通常30日の待機期間があります。この間に車が見つかるケースもあることや調査も行われるためこの間は保険金は支払われません。

 

実際に車両損害保険金が支払われるまでには、1ヵ月から2ヵ月はかかります。

 

車両保険が支払われない理由

「盗難対象外」などの特約を付けていないのに車両保険が支払われないこともあります。
その理由として、「保険契約者、被保険者または保険金受取人の故意または重大な過失によって生じた損害」があります。

 

このケースとしては、車にカギを付けたままでの盗難が該当します。
カギを付けたままでは盗んでくださいというようなものですので、重大な過失に該当しますので保険金は支払われません。

 

  • コンビニ駐車場でカギを付けたまま盗難された
  • 自宅車庫だからと安心してカギを付けたまま盗難された
  • 会社の駐車場だからと安心してカギを付けたまま盗難された

このようなケースもありますから、少しの時間、あるいは自宅車庫だからといって車にカギを付けたままにはしないように気をつけましょう。

 

またスペアキーを自動車の中、あるいは外側にケースに入れて貼り付けている人もいるかと思います。保険調査員はスペアキーの保管についても調査をしますので、このようなことで盗難にあった場合でも車両保険の受取は難しいです。

 

カギの事例ではありませんが、盗難車両保険の請求が認められなかった事例(外部サイト)も参考までにどうぞ。
8月8日の判決 盗難車両保険の請求が認められなかった事例

 

 

盗難時に車両保険からいくらでるの?

自動車の盗難により車両保険から保険金が支払われるとします。
「この場合にいくら支払っていただけるの?」と疑問に思われる方もいるでしょう。

 

答えとしては車両保険で契約している金額そのものが支払われます。

 

たとえば、車両保険160万円で契約しているならば160万円が支払われます。
なぜかといえば、「全損扱い」になるからです。

 

それでは、保険金を受取った後に車が見つかったらどうなるでしょうか?

 

この場合は、保険金支払い日の翌日から60日以内に発見された場合(ソニー損保)などの規定がありますが、契約者が見つかった車を修理して引続き乗るか、保険金を受取るのかの選択ができます。当然見つかった車を乗る場合には、保険金の返金が必要です。

車両保険を使った場合の等級変動

盗難により車両保険を使うことで、等級に変動があります。翌年の等級は、1等級ダウンですから保険料はアップします。

 

そして、事故あり等級適用期間は1年が加算されます。1年間無事に過ごせば元の無事故等級に戻ります。

 

事故あり等級とは、無事故の人と事故で保険を使った人では同じ等級でも割引率が違います。無事故等級に比べれば、事故あり等級は割引率は低くなります。この適用期間を事故あり等級適用期間といいます。

 

自動車盗難の発見に役立つサイトのご紹介

「自動車盗難情報局」は、盗難に遭ってしまった車を1台でもオーナーの手元に取り戻そうとカーセキュリティショップA2Mを中心に発足したサイトです。

 

自動車盗難情報局

 

以上、「盗難は車両保険で補償されるの?」でした。

 

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