自動車保険は、自賠責保険と任意加入の自動車保険の2つの種類に分類できます。このページでは後者の任意の自動車保険について解説しています。
さて、その自動車保険ですが、いくつかの補償種類に分類することができます。視点を逆にしますと、いくつかの補償が集まって自動車保険が形成されているといえます。
いくつかの補償とは、賠償責任や傷害補償、車両補償などです。しかしながら自動車保険に詳しくない方は、それらがどういう内容なのかさっぱりわからないと思います。そこで、それらの内容について詳しく解説します。
2016/09/23 17:24:23
自動車保険の種類について
結論からいいますと自動車保険の種類は次のようになります。
上の図の確認です。
賠償責任
- 対物賠償責任
- 対人賠償責任
傷害補償
- 人身傷害補償
- 搭乗者傷害
- 自損事故
- 無保険車傷害
車両補償
- 車両保険
下記で解説します。
対人賠償補償
相手の車に搭乗中の方や歩行者など、他人を死傷させてしまった場合で法的に損害賠償責任を負ったときに損害を補償する保険です。詳しくは、対人賠償保険について分かりやすく教えてくださいをご覧ください。
対物賠償補償
相手の車など他人の物を壊してしまった場合で法的に損害賠償責任を負ったときに損害を補償する保険です。詳しくは対物賠償保険とはについて分かりやすく教えてくださいをご覧ください。
以上の2つが賠償責任補償になります。次いで傷害補償です。
傷害補償
傷害補償は4つ。
人身傷害補償
車の事故により、自分自身や同乗者が死亡や障害、ケガをしたときに、過失割合にかかわらず保険金額の範囲内で実損填補で補償してくれる保険です。詳しくは人身傷害補償保険って必要なの?加入していない場合はどうなるの?をご覧ください。
搭乗者傷害
自分自身や同乗者が死傷したときに支払わる保険です。人身傷害補償は、損害額に応じて支払われる実損填補ですが、搭乗者傷害は、「定額払い」になります。詳しくはこちら搭乗者傷害保険とはどういう保険なの、人身傷害補償保険との違いは?をご覧ください。
自損事故
単独事故や相手に過失がまったくない場合、つまり自分の過失が100%という場合には相手側からは支払われませんし、自賠責からも支払われません。
このようなケースに支払われる保険です。一般的には自動付帯されていますので、契約うんぬんを考える必要はありませんが、人身傷害補償を付帯している場合には、補償が重なりますので不担保となります。詳しくは、こちらの自損事故と自賠責保険、人身傷害補償保険の関係についてをご覧ください。
無保険車傷害
自動車事故により、運転者や同乗者が死亡や後遺障害になり、相手側が無保険車で自賠責や人身傷害補償などから十分な補償が受けられない場合に補償されるものです。こちらの補償も自動付帯されるので保険料の心配はいりません。
支払われる保険金は自分が契約している対人賠償額が限度となります。無制限の場合は2億円を限度としている保険会社が多いようです。
通常は、自動車保険の契約は人身傷害補償保険を付加が必須となっている保険会社が多いので、この場合は、人身傷害補償が優先されるので、無保険車傷害補償は無用となります。
※ この無保険車傷害補償は、死亡や後遺障害のみの補償ですので、ケガや車両などは補償対象外です。
詳しくは、こちらの無保険車傷害とはどういう保険なの?をご覧ください。
以上の4つが傷害補償です。
車両補償
車両についての補償は車両保険のみです。
車両保険
自分で車をぶつけた、あるいは相手から追突されたなどで車が破損した場合に補償されるものです。車両保険にもいくつか契約タイプがあり、リスク区分によって選択できるようになっています。詳しくは車両保険の免責0-10とか5ー10について教えてくださいをご覧ください。
自動車保険にも特約があります
自動車保険にも特約=オプションがあります。特約は各自動車保険会社で異なっていますが、一般的な特約を例示してみました。特約には最初から自動セットされた特約もあります。
自動セットされた特約
- 無保険車傷害特約
- 他車運転特約
自分で選べる特約
- ファミリーバイク特約:家族の原付バイクに対人・対物賠償事故、人身傷害事故の補償をつける特約
- 弁護士費用特約:被害事故解決のために弁護士に依頼をしたときの費用を補償する特約
- 個人賠償責任特約:他人にケガをさせたりしたときの賠償補償に備える特約
- 車両全損修理時特約:修理費が車両保険金額を超過した場合は、超過した修理費について支払う特約
- 地震・噴火・津波車両全損時一時金特約:車両保険では補償されない地震・噴火・津波による車両への損害を補償する特約